おやすみ暖房
オイルヒーターの正式名は、「Oil-filled Radiator」、「オイルが充填された放熱器」という意味です。中に入っているオイルは本体内部を循環して機器を暖めるためのもので、燃料ではありません。本体に密閉されているので、補充したり交換したりする必要はありません。
オイルヒーターの放熱部は、フィンと呼ばれる金属のパネルを何枚か組み合わせてあり、内部には難燃性のオイルが充填されています。このオイルを暖めて循環させるために、フィン内部に電気ヒーターが内蔵されています。
ヒーターが発熱することによって、暖まったオイルがフィンの内部を回り、暖められたフィンが放熱することによって室内が暖まる仕組みです。
学校の教室の窓際や、病院、ホテルなどで凹凸のある金属パネルの暖房を目にしたことはありませんか?それらの金属パネルは内部に温水を循環させており、お湯によって暖められたパネルがお部屋をゆっくりと静かに暖める、安全性の高い暖房システムです。オイルヒーターはこうした据付タイプの暖房システムをポータブルにしたもので、内部には温水の代わりにオイルが循環するようになっているのです。大掛かりな工事も必要なく、ご家庭のコンセントにプラグを挿すだけで、手軽にお使い頂ける快適な暖房器具です。
オイルヒーターの形状がいくつかの放熱板を組み合わせた複雑なものになっているのは、「輻射熱」が 発生する表面積を広くすることと、本体表面の温度を低くするためなのです。 また、デロンギ・オイルヒーターのいくつかのモデルは、暖気の自然対流を促してお部屋の暖まりを早くする形状になっています。
オイルヒーターは輻射暖房という種類の暖房器です。
「輻射」とはあまり聞き慣れない言葉ですが、エネルギーが波動の形で中心から周囲に放出される熱の伝わり方の1種で、離れた場所にある物にも熱が伝わります。「放射」と呼ばれることもあります。
熱の伝わり方には他に
「伝導」(熱が物体内を伝わって高温部から低温部へと移動すること)
「対流」(熱せられた気体や液体が上部へ移動し、周囲の低温の流体が
流れ込むことを繰り返す循環によって熱が伝わること)があります。
輻射によって物体に直接届く熱を「輻射熱」といいます。触れていなくても、温風がなくても自然に感じられる暖かさです。 身近なところでは、太陽からの熱は輻射熱です。寒暖計だけで見ると寒いはずの冬の日中でも、ひなたぼっこが気温以上に暖かく感じられるのはなぜでしょうか? それは太陽からの熱が直接私達の 肌に届いているからです。
オイルヒーターは、こうした輻射熱を利用した暖房器です。直接の接触(伝導)、 温風(強制対流)を経由せずに、熱を物体(室内の人や物、壁や天井など)に伝え、 ヒーター本体の全方向から放熱されることにより、お部屋全体を暖めます。 オイルヒーターの暖かさは、しばしば「陽だまりのようなぬくもり」と例えられますが、体がつつまれるような独特の暖かさは、まさに「ひなたぼっこ」をしているように、 おだやかで体にやさしく感じられます。
暑い・寒いを判断するとき寒暖計はひとつの目安にはなりますが、それだけでは「人が実際に感じる温度」
とは言えません。人の温感は気温だけではなく、周りを取り巻く環境に大きく左右されるからです。
例えば夏のトンネルや鍾乳洞に入るとひんやりとします。これはトンネルや鍾乳洞には陽射しが入らず
壁面の表面温度が低いからです。逆に夏の寝苦しい夜、寒暖計の温度以上に暑く感じられることがあるのは
昼間に太陽光線で熱を持った屋根(天井)や壁面が夜になっても冷えず、表面温度が高いままだからです。
このように温感には周りの環境が大きく関係します。体で感じる温度(作用温度といいます)は、空気の
流れが少ない状態では気温と壁面温度を足したものの半分、つまり以下の式になると言われています。
作用温度 =(気温+壁面温度)÷2
体で感じる暖かさ=(室温+壁面温度)÷2
夏とは逆に、冬の場合の快適な室内は、室温だけでなく壁面も十分に暖まっていることがポイントになります。
オイルヒーターからは温風が出ないので、寒暖計で測ったお部屋の空気の温度は高くても20℃前後です。
温風暖房での20℃の設定では暖かく感じられませんが、輻射暖房によって壁面や天井も暖まっている場合、
寒暖計が20℃を示していても、体で感じる暖かさは数字で示された室温より充分暖かく感じられるのです。
また、一度暖まったお部屋はヒーターの電源をOFFにしてもしばらくはぬくもりが続きます。
オイルヒーターによるお部屋の暖め方は、上記に挙げた輻射熱と、ヒーターの周囲の暖められた空気の自然対流によるものです。
本体から温風を出して強制的に対流を起こすのではなく、暖められた空気と周囲の空気の対流が自然に
発生して、お部屋の空気もわずかに暖まります。
オイルヒーターのぬくもりがおだやかで体にやさしく感じられるのは、こうして輻射熱と自然対流熱でゆっくりとお部屋全体を暖め、自然な形で長時間保つことにより、急激な温度変化や室内の温度ムラ、
温風による乾燥感が少ないためなのです。
まずはプラグを差して
スイッチオンするだけ。
サーモスタット、切替スイッチ、タイマーなどで調節を行います。
(イラストのスイッチは1500ワットタイプの電力切り替えスイッチです。)
消費電力が1200W以上のオイルヒーターは、消費電力を切り替えて運転できるようになっています。電力切り替えスイッチには2種類のタイプがあります。(機種によってタイプが異なります。)2つのスイッチで電力を決定する「ランプ付き二連式」と、目盛を選択する「ダイヤル式」です。どちらのタイプも3段階の電力切り替えができるようになっています。
ランプ付き二連式タイプ
(イラストのスイッチは1500
ワットタイプです。)
ダイヤル式タイプ
1200Wモデル | 1500Wモデル | |
MIN/1 (弱) |
500W運転 (1に合わせる/MINだけ押す) |
600W運転 (1に合わせる/MINだけ押す) |
MED/2 (中) |
700W運転 (2に合わせる/MEDだけ押す) |
900W運転 (2に合わせる/MEDだけ押す) |
MAX/3 (強) |
1200W運転 (3に合わせる/MINとMEDを押す) |
1500W運転 (3に合わせるMINとMEDを押す) |
消費電力の調節は、電力切り替えスイッチと、サーモスタットとの両方で行なえます。電力切り替えスイッチは通電(電源ON)時の電力の上限を設定するのに対して、サーモスタットでは、運転時間の自動調節によって電力消費を調整しますので、通電中には、電力スイッチで設定した最大の電力を消費します。(たとえば、1500Wのヒーターのサーモスタットを最大目盛りの半分にしているからといって、電源ON時には、50%である750Wの電流が流れるわけではありません。)ご家庭での回路内での他の電気機器を使用する関係で、消費電力を抑えたい(ブレーカーが落ちたりする場合)時には、電力切り替えスイッチで電力レベルの上限を設定してお使いください。
サーモスタット(温度調節器)は、ヒーターがある一定の温度になったら電源をOFFし、温度が下がってきたら、
電源をONすることを自動的に行なって適温を保ちます。ダイヤル部の数字が大きいほど温度が高く(=電源ONの時間が長く)なります。
設定方法: 暖めはじめの時にはサーモスタットを最大に設定しておきます。お部屋が適温になったと
感じたら、つまみを戻し、電源ランプが消えた位置で止めます。こうすることで、ヒーターが自動的に
その時点の温度に保たれます。
サーモスタットは暖め方の目安となるもので、
室温○度という設定をするものではありません。
電源のON/OFFを自動的に繰り返して、ヒーター
本体の温度を一定に保つ働きをしています。
同じ設定でも、使用環境や室温によって、
また、個人の感じ方によっても暖かさは異なります。
消費電力の調節は、電力切り替えスイッチと、サーモスタットとの両方で行なえます。
電力切り替えスイッチは通電(電源ON)時の電力の上限を設定するのに対して、サーモスタットでは、運転時間の自動調節によって電力消費を調整しますので、通電中には、電力スイッチで設定した最大の電力を消費します。(たとえば、1500Wのヒーターのサーモスタットを最大目盛りの半分にしているからといって、電源ON時には、50%である750Wの電流が流れるわけではありません。)ご家庭での回路内での他の電気機器を使用する関係で、消費電力を抑えたい(ブレーカーが落ちたりする場合)時には、電力切り替えスイッチで最大電力レベルを設定してお使いください。
24時間電子タイマーは、24時間かけて文字盤が右回りに1周する時計のような仕組みになっています。
文字盤の周りのピンスイッチ(15分刻み)の位置によって、その時間帯の電源のON/OFFを決定します。
(電源プラグがコンセントに差しこんであると、電源スイッチのON/OFFにかかわらず文字盤は回転します。)
就寝前後の1~2時間や起床時間の1時間ほど前から電源ONするようにしておくなど、生活パターンに
合わせて設定しておけば、決まった時間に自動的にヒーターのON/OFFが出来ます。
一部の機種には更に便利な運転セレクトピン付きタイマーを搭載しています。
意外に気にされていないのがオイルヒーターの置き場所です。 熱の逃げやすい窓際や、外気の冷えが伝わりやすい壁際に平行に置いて、ヒーターの熱で冷気を ブロックすると、温度ムラが抑えられ暖房効果も高くなります。
部屋の中でも、熱の逃げやすい窓際や外気に触れている壁にデロンギヒーターを置いてください。
デロンギヒーターの熱で冷気をブロックし、暖房効果を高めることがポイントです。
その他の工夫
厚手で長めのカーテンを引く、冬の間だけでも窓に市販の断熱シートを貼る。サッシに断熱テープを貼る事でお部屋の断熱性が高まります。
注意:消費電力が600W以上になるヒーターは、定格15A以上のコンセントに直接接続して お使いください。また、壁やコンセント、カーテンからは20cm以上、人や家具などからは1m以上 の距離をとってお使いください。
オイルヒーターを運転した場合の1時間あたりの電気代の目安は1200W (1200Wタイプの電力切替「強」レベル)で最大約26円、1500W(1500Wタイプの電力切替「強」レベル)で最大約33円になります。
オイルヒーターは必ずしも最大レベルの電力で運転し続ける必要はありません。オイルヒーターには適温を設定する機能、タイマーで運転時間を設定できる機能、スイッチで運転する電力レベルを選べる機能があります。こうした機能を活用すれば、暖めすぎのムダがなくなり、電気代をおさえることも可能なのです。また、お部屋の状況によってもかかる電気代は変わります。ちょっとした工夫で電気代をおさえることも可能なので試してみてください。
最大レベルで使用するより、
消費する電力量が減ります。
消費する電力量はおおよそ60%ほどに
なります。(外気温やお部屋の状況により
変わります。)
タイマーで電源OFFしてる間は電気代は
かかりません。
お部屋の状況によっても電気代は変わります。
ちょっとした工夫で電気代をおさえることも。
外気温やお部屋の状況、使い方次第で変わる電気代。実際に使用するとどれぐらいかかるのでしょうか? 弊社では就寝時に使用した場合を想定して、実際の一軒家で測定をしてみました。結果は一晩約98円。あくまで自社で行ったテストの一例ですが、参考にしてみてください。
就寝時に一晩約98円の例ではどのように使用したのでしょうか?
1500Wでスイッチを入れる
23~1時をON、1~5時までOFF、5~7時までONになるようにタイマーをセットする
適温(17℃)に達した時点でサーモスタットを設定する
デロンギ・ジャパンが就寝時での使用を想定して行ったテストでは、一晩の電気代は約98円。一ヶ月(30日)同じように使用したとしても約2,940円となりました。ぜひオイルヒーターに付いてる機能を活用してみてください。
お部屋が冷える仕組みを考えたことがありますか?
冬にお部屋が冷えるのは、その家の床、壁、天井、窓や隙間から熱が逃げるから。断熱性が高いお部屋であれば、お部屋から逃げる熱が少なくなり、すなわち効果的に暖房を行えることができます。
その一例として、暖房にかかる電気代を住宅の断熱性などの基準値を示した省エネルギー基準で比較してみました。一定の条件において算出してみた場合、断熱性が高い次世代省エネ基準(平成11年に改定された最新の基準)の方がより効果的に暖房を行える結果となりました。
このようにお部屋の断熱性が高い程、電気代をおさえることができ、より効果的に暖房を行えるのです。
厚手のカーテンをひく、断熱シートを貼るなどで簡易的に断熱性を高めることができます。より効果的にお部屋を暖めるためにも、ぜひ試してみてください!
IV地域のQ値(新省エネ:4.2、次世代省エネ:2.7)より算出。 熱量1500Wの暖房器を外気温5℃、内外温度差10℃、10畳で 稼動し、内外温度差が0℃になった時点で、定常出力で暖房器を 稼動させたと仮定(8時間)。
ほのかに温かく、ノド、鼻にも良く安心していられます。小雪舞い散る札幌の冬を暖かくすごせます。使用しない時のエコカバー迄ついていて嬉しいです。
(59歳 女性)
全体が暖まる。乾燥しないのでのどが痛まない。
(64歳 男性)
石油暖房器に比べて給油の手間がはぶけ、室内の空気の汚れがない等取扱いがとり易い。高齢者には最適な器具であると思う。
(82歳男性)
娘の喘息に優しく、安心できるため(空気が汚れない)。
(47歳 女性)
夜中の介護の時は(介護する方も、される方も)適温に苦痛を感じないホンワカな気持。
(80歳女性)
子供部屋の使用なので、とにかく空気が汚れない、乾燥しないので長時間使い続けてもノドが痛くならなくて良い。
(34歳 女性)
空気が汚れず、乾燥もしないとのことで使ってみましたが、全くその通りで予想以上に快適。赤ちゃんもいるので、たいへん満足しています。
(42歳女性)
気持ちの良い温かさで空気も汚さなく、ホコリがたたないので大変気に入ってます。
(35歳 女性)
乾燥しにくい。子供がアトピーなので助かります。加湿器併用。
(36歳男性)
体にやさしく、乾燥感がない。ふんわりとあたたかい。大変満足している。
(72歳男性)
ポカポカと暖かく顔のほてりがない。風がないのがすごくいい。
(54歳女性)
夜泣きをしていた1才の娘がよく寝てくれるようになった。寒さが原因かもしれないからデロンギを使うよう小児科の先生にすすめられた。
(34歳女性)
とても静かで空気も乾燥しない。ひなたぼっこをしてるみたいにじんわり暖かいというキャッチフレーズは本当でした!!寝室で使っていますが、いつも以上によく眠れます!
(34歳 女性)
自然な暖かさ、足元もあたたまる。他の暖房器具と比べ空気が乾燥しない。
(51歳女性)
空気が汚れずに、優しい暖かさが子供部屋(2F)に最適です。
(42歳女性)
子供の寝室に置いているのですが、布団をけってもかぜをひかないので、親は安心して眠れます。
(33歳 女性)
老人の寝室で使っているので夜中の温度が保たれトイレに起きる時などホンワリと暖かくて世話するのが楽で助かります。
(70歳 女性)
常時使用できる。安全性。ほこりがたたない。低温キープ。
(72歳 女性)
老人3人のマンション暮らしですが安全ですし、盛岡の寒さでも居間に1台、中温でつけておけば十分です。やさしい暖かさで気に入っています。生まれたばかりの孫が東京から来るのでもう一台追加しました。
(60歳女性)
老人3人のマンション暮らしですが安全ですし、盛岡の寒さでも居間に1台、中温でつけておけば十分です。やさしい暖かさで気に入っています。生まれたばかりの孫が東京から来るのでもう一台追加しました。
(60歳女性)
ほんわり暖かく、アレルギーの子供に適していた。
(53歳 女性)
子供の勉強部屋で使用していますが、とても快適です。
(38歳女性)
夜の授乳用に1台目を購入したところ、とても穏やかな暖かさと安全性で安心して使っています。今回実家用にもう1台購入しました。デザインもかわいく気に入っています。
(36歳女性)
1台目は妹宅よりもらいました。寝室で夜通し使っても安心だし、朝まで部屋が暖かく、空気もきれい。安心して使ってます。火を使用しないので安心。トイレにも利用しました。
(78歳 男性)
半年前にR730812EFを購入しました。柔らかな温かさがとても心地良いので、来年2月に出産予定の娘の為に再度購入。2つを使い分けていますが、どちらもやさしいぬくもりで、とても良いです。
(52歳女性)
タイマーやサーモスタットが便利、他メーカーのものよりスリム。安全性も納得。コンセントが単独使用というのだけがちょっと不満。
(46歳 男性)
我が家はたいへん古い日本家屋なので、あたたかさの点であまり期待していませんでした。ところが、夜間の使用時のあたたかさ、安全面での安心感、しずかさ、全てに満足しています。気になるのはただ1つ、電気使用量です。もちろん電気代もかさみますね。
(48歳 女性)
↑TIP: 暖房器具は一般的に高い電流が流れ、使用時間も比較的長めです。デロンギヒーターは安全面には十分配慮されている暖房ですが、コンセントの定格容量を超えてしまうと過熱や故障の危険もありますので、単独でのご使用をお願いしています。
↑TIP: オイルヒーターは、お部屋の条件によっては効果的にお使いいただけない場合や、多くの電力を使用することもあります。暖かさが感じられるにはある程度時間がかかりますが、一旦暖まったお部屋は電気を切っても冷めにくいので、タイマーやサーモスタットを使用することよって暖めすぎのムダを省き、電気代を抑えることが可能です。
掲載のコメントは個人の方から実際に寄せられた感想です。2009年度デロンギ・オイルヒーターご購入者アンケートより抜粋。